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想いでのマカロン日記~その9

少しずつ、少しずつマカロンが見えてきました。何か暗闇の中を手探りで歩いていた感じから抜け出すような希望の光みたいなみのが見え出すと、不思議なもので物事が良い方向に動き出しました。

そうすると、マカロンを作る事が重荷に感じてきたものが、目的地がはっきりと見えるマラソンの最後のスパートにも似た気持ちの高ぶりが生まれてきたのを覚えています。

たどり着くところまでもう少しです。   後もう少しです・・・・。

後は、マカロンの焼き色に集中するだけで良いのです。こんなに幸せな気持ちになるのは、マカロンを作り始めて初めてのことです。がんじがらめになっていた、心のたがが外れて行くのがわかりました。もの作りに携わった人であるならば、この気持ちは、わかっていただけると思います。この何物にも変えがたい、幸福な気持ちは、何回味わってもよいものです。

ほとんど何も頼るものが無かった中から、自分の目指す答えを見つけ出していく苦しさと、その後の喜びは菓子職人としての歓喜を僕に教えてくれました。

話が横道にそれましたが、マカロンの焼き色を見つけるのは今までの食感や香りを見つける長い道のりとは、比べ物にならないくらい楽な道筋でした。

答えは、今までの焼き方を全て否定する事で見つかるのは分かっていました。数え切れないくらいの失敗の中から、残された方法をセレクトするだけでした。

しかし、これは、今までの常識を否定する事ですので多少の勇気も必要でした。一回覚えた技術をその時点で捨て去るのですから・・・。新しい温度帯を見つけるには、それほど時間は、かかりませんでした。

いや、かかっていたのかもしれません?

でも今までとは違います。行く場所がはっきりしていますから。

このマカロンを通していろんな勉強が出来ました。素材を見る眼、焼くという作業、混ぜるという作業の奥深さ。

そして、頭で考えた事を具現化していく手や指先の感覚。                   

香りや食感の多様性や変化。

一つのことを通して、いろんな事が見え出して来るもんだなと、今振り返れば思う事が出来ます。今でもこのマカロン作りを通じた経験は、僕の中で確実に活きています。

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