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香りの授業 2

香りを三つもしくは四つに分解してかぎ分ける考え方は、僕が若い頃イル プル シュールラ セーヌの弓田シェフのから教えていただいたお話をしたいと思います。

弓田シェフの香りのお話にすごく感銘を受けた事を覚えています。そしてこの解説が、僕が香りについて真剣に考える機会を頂いたお話ですので、僕の話と交えながらですが、せっかくですから皆さんにご紹介しておきたいと思います。

これを弓田シェフは、お酒に置き換えられて分かり易く説明していただきました。

まず初めに食べる前の香りです。当てはまるお酒はなんだと思いますか?

ヒントは、食欲をそそる香りのお酒です。度数が高いんで心地よく胃を刺激してくれます。

比較的スピリッツ系のお酒に多いように思います。つんとした香りが鼻を駆け抜けていく香りのものです。ジン、ウォッカ、ホワイトラム、テキーラ、辺りがこれにあたります。オードビー系では、キルシュがそうです。例えば、ここに苺のムースが、あると思ってください。苺の新鮮な香りは当然ながら、食欲をそそる香りです。でもこの香りをより印象に残す為に、当然ながら苺のリキュールは使います。そしてその香りをシャープにし、食欲を掻き立てる香りをプラスします。この作用には、キルシュがうってつけです。キルシュが入る事により苺との相乗効果が生まれ、芯の通った食べる前の香りが強くなります。

一概には言えませんが柑橘系には、ジンやウォッカ、南国さんの果実には、ホワイトラムなどの香りが合うような気がします。

食べている時の香りは、食べる前の香りはもう希薄になっています。ここで必要なのは、素材の力を補う、素材本来から生まれたリキュールです。苺のお菓子には、苺のリキュールを、カシスやフランボワーズのお菓子にはそれぞれのリキュールです。

では、飲み込んだ後の香りは、どんなお酒が適していると思いますか?

ブランデー系ではないでしょうか?

例えば、コニャック、マール、カルバドス、アルマニャック、グランマニエなどがそうです。後引きの長い鼻の奥に余韻の香りが滞在するお酒です。先ほどの苺に何を弓田シェフは加えられると思いますか?

答えは、マールです。このお酒を加える事によって余韻の長い苺の香りが残ります。そしてほんの少し混沌とした土の香りが残りこのお菓子の印象をより鮮烈に深くしてくれました。僕の今までの常識になかった香りが、プラスされる事により単なる苺のムースのお菓子が僕の心の中まで入ってきた事を覚えています。香りを分析してとらえる事により、こんなに印象深いお菓子に変える事ができるものなんだなとその時、初めて気づきました。またこんな表現方法があるのだと、ひどく感銘を受けたのを覚えています。

その他には、同じオレンジ系のお酒でも、コアントローは、食べる前の香りを、グランマニエは食べ終わった時の香りの印象に適しています。同じ素材のお酒でも製法の違いや、パテシェの使い方の工夫によってオレンジのお菓子が全く違ってしまう可能性を秘めています。そこがお酒の面白く深いところでも有ります。

この話をつい最近思い出しながら気づいた事が有ります。

これら、全て食事とお酒の関係なんですね!

食前酒、マティーニ、ギムレット、ダイキリ、サイドカー、ウォッカマティーニー等

食中酒、料理とのマリアージュを愉しむワイン等

食後酒、コニャック系や果実系のブランデー、オードビー。

そして、食事や大切な人と過した時間の余韻を愉しむシガー!

ね!そのとおりでしょ!これ僕が気づく前に昔からあったんですなー(笑)

人が、香りから欲するものを昔の人たちは、ちゃんと気づいて分類しながら美味しく食べる方法を知っていたんですね!

そして最後に、余韻。全ての香りが整ってこそ残り香になるのではないでしょうか?

女性の香水でもそうですが、すれ違った後に自分の好きな香りの香水の香りだった時、振り返りたくなった衝動は僕だけではないと思います。

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