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ビガラッド

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とてもクラシックな響きのする名前です。

昔の鴨の料理にはよく登場したソースの名前です。鴨とオレンジの組み合わせは定番中の定番で僕が料理修業していた頃は、このソースは大流行でした。

話は横道にそれましたが、お菓子のクリエーションについて少しお話します。ビガラッドは、和名に置き換えるとと表現したのが一番適切でしょうか?

そんな名前の響きから感じ取ったお菓子がこのお菓子です。

構成は、金柑、オレンジ、柚子、マンダリンの柑橘系の集合です。

ただし、一番の特徴はオレンジの表現だと思います。ババロアとして火を入れたオレンジの香り、クラッシックなオレンジのタルトに使うオレンジのクリーム、そしてガルニチュールに使うオレンジピールのコンフィ。それぞれのオレンジが、火の入れ方や加工の仕方でデフォルメされた美味しさをうまく表現できたのではないかと思います。この方法は、僕の良く使うテクニックの一つです、一つの物を様々な料理法を使うことによって、新鮮な驚きも生まれ印象を深くもします。

これを思いついたのは、ジラルデさんの子羊の料理からです。

一つの皿の中に、ブルー、セニャン、アポワン(レア、ミディアムレア、ミディアム)焼き上げられた羊の肉が左から並びます。当然ながら、フランス料理は左から食べますので、最初の一口目は血の香りのするもの、二口目は、もう少し火の入ったもの、そして最後に焼き色の香ばしい香りのする物と料理は流れます。

これで、一つの皿の中で子羊のいろんな表情の火入れを楽しむことが出来ます。これが僕を一つの素材を違うテクニックで表現する事の楽しさを教えてくれた入り口でした。

このビガラッドは、柑橘類がテーマですので、完熟金柑を生のまま添えています。そしてオレンジピールで香りと食感にアクセントをつけます。

そしてオレンジのババロアの中に入込んだ、マンダリンのジュレは高貴な香りが漂います。どことなく日本的な香りで僕の好きな素材の一つです。

そして今回のビスキュイは、柚子のマドレーヌです。これは、極力バターの香りを抑え、軽さと生地のざらつきに特徴を出してあります。ここではバターとオリーブオイルを使います。油脂分を変えることによってとても軽やかに仕上がり柚子の香りが鼻をくすぐります。

様々な香りや口どけ食感の違う柑橘類を使ってありますが、とても軽やかにそして清々しく春らしいお菓子に仕上がったのではないかと思います。

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