アラン・サンドランス4
最後の一皿は、いよいよデザートです。
僕が選んだ一皿は、苺とルバーブのフィヤンティーヌ。
ここで軽く内容を説明します。
ルバーブは、日本では長野や北海道の一部で栽培されている蕗の一種です。漢方で言う大黄の事です。利尿作用があり、フランスでは小さい子供には、なるべく食べさせません。だってオネショしたら困るでしょ!香りは林檎に近いような香りです。初夏の頃、コンポートやコンフィチュール、タルトに使います。
フィヤンティーヌは、シガレット生地を薄く煎餅状に焼いた物を一般には言います。でも今は、クレープを乾燥させたものや、チョコレートの薄い板状の物もこういう呼ばれ方をします。
少し深めの皿に盛られた、苺のシャーベットとフィヤンティーヌは、はかなく優しいいでたちです。
淡く、カプチーノ状の緩やかな苺のソースもこのはかない雰囲気に一役買っています。
まず、スプーンで軽くフィヤンティーヌをたたきます。秋の枯葉のように淋しげに静かに崩れ落ちます。
苺のシャーベットと一緒に口に運びます。
初夏の香りがします。フランスでは今が苺の旬です!
本来ならば、日本もそうですがいつの頃からか冬から春にかけての果実になってしまいました。
はらりと崩れるフィヤンティーヌが優しい音を鳴らします。香ばしく焼かれた匂いと苺の香りが辺り一辺に広がり、とても軽やかに香りが交錯します。
軽い苺のソースは、大量の空気を含むことによりシャーベットとは違う香りのコントラストを生んでいます。
美味しい、とても軽やかです。
次にルバーブノコンポートと一緒に口に運びます。同類の香りのものです。でもルバーブが入る事によりデュエットを奏でます。
このコンポジションは、とてもクラッシックな響きです。でもなぜか、心から美味しいと思えます。
サンドランスの料理全体に言える印象ですが、奇をてらった物は一切今回の食事の中には登場しません。いやどちらからと言うと、オーソドックスな組み合わせです。
でもこれが、今回のサンドランスが三ツ星を自ら降りた理由ではないかと思います。多くの人が心から素直に美味しい料理や癒される料理をサンドランスは、表現したかったのではないかと思います。
エルブリを代表されるような近未来的な料理とは、対照的な料理です。
ここにサンドランスは、疑問をぶつけているのかも知れません?
生意気な言い方になるかもしれませんが、本来料理のあるべき姿が、サンドランスの料理を通し、見えたような気がします。
こんな事考えながら、ほろ酔い加減で食べていました。
では、続きはまた後日。
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