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新作のマカロン考。

サマーオレンジとラヴェンダーのマカロン

サマーオレンジは、宮崎以外で生産された日向夏柑のことです。

穏やかな苦味と香りはとても上品で僕は、コンフィチュールなどによく使います。確かに生で食べるのが本当においしくて・・・でもそれでは、僕らの職業は必要なくて・・・。

火を入れることによって、作り手の創造や調理哲学が入り込んだおいしさが生まれるのではないかと思います。
僕らの仕事は、自然との共生の中から生まれてくるものだと思っています。

ひとつの素材があって、慈しむところからが始まりのような気がします。時折遭遇する素晴らしい素材とのめぐり合わせが、創造の扉を開いてくれます。

この瞬間がとてつもなく僕は好きです。素材の特徴を壊さぬよう、また火を入れた時のよさをギリギリの火入れから最大限に引き出す努力をしたいといつも思っています。

ですから、コンフィチュールに僕の果実に関する考えが凝縮してるような気がします。
素材を活かす為の火入れですから、その素材によって当然火加減も違いますし、煮炊き上げる時間も、砂糖量、ペクチンの量さえ違います。僕は、この炊き上げる儀式にとても幸せを感じます。

うまく言うことを聞いてくれない果実もたくさんあります。でもこれを僕の思うコンフィチュールに仕立て上げなくてはならないのです。後は、自分の持つ感覚との勝負です。

そんな中から生まれた今年の春夏の新作です。
僕は、小さなマカロンの中に小さなショックを隠すのが好きです。サマーオレンジの穏やかな苦味と香りは、とても淡くて、ややもすれば、希薄な存在になりがちです。

まるで印象が残らなくなります。それを補助する素材が必要になってきます。今回は、この役割をラベンダーに委ねます。

想像してみてください。

サマーオレンジの苦味と香りの後、蒼くはじける小さな香りのショック。これで印象はより鮮明に深くなります。

もう、味と香り、食感の創造は終わっています。

確認の作業のための試作をするだけです。

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