今年も、早いものでクリスマスの季節です。
ちょうど今の時期から、僕等の仕事のピークの状態が三月過ぎまで続きます。
お歳暮、クリスマス、お正月、ガレット デロワ、バレンタイン、ひなまつり、ホワイトデー、桜……
走り続けます。走り続けます。走る。それでも走ります。
途中で息切れしそうになります。
でも走らなくちゃ!!
若い頃は、この時期になると何でこの職業選んだろう?
なんて考えるのは、しょっちゅうでした。
若い頃は、もちろん体力には自信はありました。でも体力勝負は当たり前なんですが、それだけじゃ勤まらないのが、この仕事です。
体も出来あがった大人の体じゃないし、仕事の流れが体で理解出来てないから、無駄な動きも多いし、余計な力が入ってるからキツさが倍増します。
体力的にも精神的にもくたくたになっていました。そんな状態の時に、なんで俺って菓子屋になったんだろう?
キツイナー!キツイ!
体が、ぎしぎしときしみます。この場所から逃げ出したいなんてのも・・・・。
でもこのキツさや、苦しさを乗り越えるとかなり精神的にも体力的にも成長します。
僕が、そうだったように今の若い子達も同じようにキツいはずです。
ARDEURでも、脱落しそうになる子は、何人か出てきます。でも話す事は、毎年おなじような事を話します。
自分が、なんで菓子屋になりたいと思ったのか?振り返って考えてみなさいと・・・。
親元離れる時に、どんな思いだったのか?
両親が、一生懸命働いたお金で学校に行かせてもらって、それをむざむざと、自分の意気地のなさを棚に上げて捨ててしまう。
本来ならば、これからは、働く事によって両親やお世話になった方々や、社会に返さないといけないんだよ。
いつまで、親にに頼っていくの?
自分で活きる事を選択してこそ価値のある人生は得られると思うんだけど?
話は、余談になりますが、帰省とか反省に使う「省」は、かえりみるとも読みます。そう!自分が何か目標を立てた時の、初めての気持ちや両親の元を離れる時にどんな気持ちで家を出てきたかを忘れない為の「省」。省みる事が大切なんだよなんて話したりもします。
今逃げても次の壁は、また必ず繰り返し同じような状態で君の前に出来るんだよ。そのときもまた逃げるの?
今辛抱なんて言葉は、ほんとに使わなくなってきたけど、大切な事だよ。辛抱する事によって人間は、成長するし、多少なりとも社会の役に立つんだよ。
辛抱で思い出すのが、松下幸之助さんの話を思い出します。
最近は、辛抱と言う言葉が古臭いように言われてるけどな、僕はそうは、思わんのや。
車も芯棒がなければ、ちゃんと走らんやろ?
人間もそうなんや、辛抱せないかん時は必ずあるもんや。辛抱が人を育てる事があるんやで。
松下さんらしい、表現で芯棒と辛抱を例えられました。
また、
松下さんの人柄を表す有名な話ですが、お客さんに松下電器は何を作ってる会社ですかと聞かれたら、松下電器は、人を作ってる会社ですと答えるようではないとあかんで、そして併せて電気製品を作っておりますとお答えしなさい生前よくお話されたそうです。いかに松下さんが人を大切にされ、教育に心血を注がれたかわかるエピソードです。
このような事を話されたのを思い出しながら、自分の子供と変わらないくらいの年齢のスタッフに話します。そしてなるべく脱落する子を出さないようにします。
電器作りも、お菓子作りも人在ってこそです。
今のまま辞めてしまったらこの職業の嫌なところや、辛くキツい事ばかりが思い出に残ります。
せめて、作る喜びや自分が作った商品を愛でる気持ちが生まれるまで頑張れば、後は、ほっといても続きます。
この時期になると、やめたくなる若いスタッフがたくさんいると思います。せめてもう少し頑張ってみてください。今このキツさを乗り越えれば、自分が描く、パテェシェに近づく事になります。
辛抱強く、粘り強く、諦めずに。地道な日々の仕事の繰り返しが、憧れのパテェシェへの唯一の近道です。
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